AX 2013年05月27日 - 徒然日記
FC2ブログ
 INDEX    RSS    ADMIN

西尾幹二氏。アメリカよ、恥を知れ。外国特派員協会での質疑応答

 一九三三年から一九四五年の間に、日本政府は戦争犯罪を起こしたとお考えでしょうか。あるいは、何も起こしていないとお考えでしょうか?

 西尾氏「各国並みの一般の戦争犯罪は起こしたかもしれませんが、慰安婦問題については戦争犯罪を起こしていないと私は思います。河野談話の中に『一定の強制があった』ということが書き込まれているわけですが(註・正確な表現は官憲などが直接これに荷担した。)その文章を作成した官僚を問い詰めた結果、その官僚は、それはオランダの事件を語ったものであって、韓国の事件を語ったものではないという弁明をしました。
 オランダの事件というのは、インドネシアにいたオランダ人女性が強制的に売春を強いられたという事件です。これは戦争中に処刑されてその慰安所は閉鎖されています。
 という事は、軍がそのようなことをしてはならないと言うことをむしろ表明しているわけです。しかも、戦争が終わってからBC級戦犯として、その日本兵は死刑になっている。問題はそのような形で解決しているわけです。その問題を日本の官僚が頭に置いて一定の強制性があったという言葉を河野談話の中に入れた。これは誤解を招きます。
 官僚というのはずるいので、どちらから言われても文句が出ないように(註・すでに謝った宮沢首相もおかしいと言われないように)するために、強制はあったと言って、一面で強制はなかったかのような、そこを明確にしないでおいたらと言うところが、日本の官僚の悪質かつ国を滅ぼす危ない所です。
 まず、兵士の性病を防止する。軍事力の低下を防ぐためです。
 第一次世界大戦時のドイツはこれで失敗しています。自分達の軍を病気から守ると言う事が挙げられます。
 
 第二に、一般市民の女性の貞操を守る。
 そのために、売春を商売とする一定の女性を対象とした慰安施設を軍が管理する。これは世界各国が行っていることです。
 今でもあらゆる国で行っていることです。これを犯罪だとするならば日本も犯罪を犯したことになりますが、これを犯罪ではないとするならば日本も犯罪を犯した事にはなりません。そのようなことはどこの国でもやっていることだと言う事を申し上げているわけであって、それを持って賠償だの謝罪だのと言うのは腹を抱えるほどおかしな話です。

 
騙されてきた日本政府


 地球上に軍隊が作られて以降、中世の軍隊、十字軍にも、近世の軍隊、傭兵にもこのようなことは常にあった話です。
 それが何故近年、大きな話題になったかという背景を申し上げますと、日本と韓国の間は特殊な関係になっているのです。日本側が謝罪すれば終わりにするよ、と言う関係です。
 たとえば盧泰愚大統領も、謝ってくれればこの問題は終わりにする、と日本政府に言いました。
 日本はそのようにして騙されてきたわけです。
 同じ騙しが常に繰り返されてきたのが日韓関係の構造です。日本は愚かにも、ずるずるとドロ沼に嵌ったのです。
 この会場には西洋の方が沢山おられますが、アジア人はエモーショナルなんです。謝ればお互い水に流そうよ、と言う非政治的、非論理的な悪い癖が日本人にはあります。
 相手に謝ればそれで全て問題は解決する、というふうに甘く思い込んでしまった。ところが、そうはならなかったというのが、この事件の全てなのです。
 一九八二年までは、韓国からはいかなる声も上がっていなかったのです。
 八二年に歴史教科書問題が発生して中国が揺さぶりをかけ、政治と歴史を結びつけて日本を懲らしめることが出来ると言う事を見て、八三年に全斗煥大統領が俄に歴史を持ちだして日本を強請り、日本から援助をもぎ取るという手口を覚えたわけです。
 そこへもってきて、吉田清治という詐話師、偽物を語る男が登場して、それを朝日新聞が煽り立てて問題を複雑化した。
 日本はどうにも仕方がなくなり、謝れば上手く解決しますよ、と言う韓国政府の意見に合わせて、日本は一方的に謝るというスタイルを取った。それが河野談話です。


 日本は、日本国内から日本の女性を連れて戦地まで行って慰安所を作っていた。現地の女性に人権の問題が起こらないようにそのような行動を取った。日本はむしろ人権に対して、他の国の軍隊よりきわめて配慮していたと考えられるのですが、如何でしょうか。

 西尾氏「たしかに、ドイツは現地調達でした。ドイツ人女性を全戦へ連れて行くケースはなかったようです。ルーマニアなど、現地で調達した。指名された女性は二つに一つの道しかなかった。すなわち現地の、つまりルーマニアの慰安所に勤務するか、さもなくば東部戦線に駆り出されるか、その二つに一つの選択しかないので、多くの人は慰安所に入ったという記録が残っています。
 ドイツの女性が出かけていくことがないと言う事は、ナチスにとっては困った問題でした。なぜなら、ナチスは血を大事にしますから、ゲルマン人以外の血と混じることは許し難いことであったという論争も巻き起こっていました。これを見ても、ドイツは現地調達だったことが分かります。(「質疑応答と意見陳述」終了)


 慰安婦問題は、日本の国内では論争終了で片がついているのに、今まで世界にきちんと発信がなされないできた。
 中韓には何を言ってもダメだが、アメリカやヨーロッパその他に事件の真相、日本の主張が届いていないのは、ひとえに外務省の責任である。それで日本政府は追い込まれている。官僚の卑屈と怠惰が政治の危機を招いている。
 
 われわれ言論人は、この件では無力であることを思い知らされてきた。日本人有志がアメリカの新聞に意見広告を出すような試みもなされてきたが、かえって無力感をきわだたせた。公的立場を持つ政治家や官僚が言うべき事を言わないからである。安倍首相も、最近ではアメリカに威嚇され、腰が引けているように見える。

 私のこの小さな発言が、反撃の発火点になって欲しいという思いは私だけでなく、ネット言論のアチコチに見出された。しかしまた例によって、マスメディアが口裏を合わせて、無かった事にするのかもしれない。

 日本で一番日本をダメにするのはマスメディアである。

 私が慰安婦問題で国内の論争に参加したのは一九九七年の事であった。
 フランツ・ザイドラーの『売春・同性愛・自己毀損ードイツ衛生指導の諸問題一九三九~一九四五』(クルト・フォヴィンケル出版社)という一九七七年刊の本を参考に供し、『諸君!』(一九九七年一月号)に「慰安婦問題の国際的不公平ードイツの倣岸、日本の脳天気」を書いたのは、数少ない論争参加の足跡である。この論文は単行本『歴史を裁く愚かさ』(PHP研究所)に収められている。
 最近の慰安婦情報に関しては、松木國俊氏から、また文中に示したように西岡力氏の論文から学ばせて頂いた知見も含まれている。
 
 文中に三浦朱門氏の文章からの引用があるが、原文は告発調ではなく、次の如くユーモラスに語られている。
 『事件のほとんどはヤミからヤミに葬られたが、私は一つだけ未遂事件を知っている。デザイナーの花森安治氏は常識へのレジスタンスもあって、スカートをはき、長髪にしていたが、エビス駅の近くで外人兵士に襲われた。「奴の顔を見て兵隊め、ビックリ仰天、ワァーと行って逃げていったんだと」・・・私は笑い転げた覚えがある』
 街中いたるところで狼藉が行われていた証言でもあるが、三浦氏は上手に作家らしく、ユーモアに包んで報告している。




スポンサーサイト



西尾幹二氏。WiLL6月号。アメリカよ、恥を知れ。外国特派員協会にて

外国特派員協会で慰安婦問題を語る。

アメリカよ、恥を知れ

 2013年4月4日に、日本外国特派員協会で次の如き意見陳述を行った。
 外国メディア向きの昼食付き記者会見である。
 送られて来たペーパーには、「安倍総理大臣が河野談話の見直しの必要性について言及をしましたが、日本政府が今後どのように従軍慰安婦問題を含む歴史問題に取り組み、アジアの近隣諸国と向き合うべきなのか」と書かれてあった。
 従軍慰安婦問題は韓国タームと思われていたが、近年、アメリカ議会が相次いで対日非難決議をするので局面が大きく変わった。日本外交の壁をなしているのは、今やアメリカである。(中略)
 
意見陳述

 米国合衆国は二〇〇七年七月三十日、下院において慰安婦問題決議を行い、この事件を
 『日本政府による軍隊向強制売春「慰安婦」システムは、その残忍さと規模において前例を見る事の無い、結果において四肢切断、死亡または自殺まで引き起こした強姦、強制中絶、侮辱のシステムであり、二十世紀における最大の人身売買事例の1つである』と規定し、今年に入ってニューヨーク州議会上院、ニュージャージー州議会下院において同様の議決を行った事は、許し難い誹謗で、憂慮に耐えません。
 「慰安婦」という人達は当時いました。
 世界には貧困のために、あるいは他の理由で、不幸にして自分の性を売らなければならなかった人達はいました。
 しかし日本が国家としての権力を使って強制的に女性達に性を売らせたという事実はありません。
 ましてや二十万人に近い若い女性が拉致され、トラックに積まれてセンチに運ばれたなどという事実は荒唐無稽で、どこを探しても証拠は出てこないのです。
 もし当時の朝鮮でそういう事が起これば、当然暴動が起きたでしょう。
 当時の朝鮮の警察官の八割までが朝鮮人でした。
 最初のウソが積み重なって、日本政府の弁解のまずさもあり、誤解の輪を広げました。どのようにしてウソが始まり、全体がどのような経過を辿ったかは、後ほど質問があれば時間の許す限りお話しします。アメリカ議会はこの事をしっかり再調査し、各決議を撤回して頂きたい。
 そもそもアメリカに、あるいは世界各国に、戦争と性の問題で日本を非難する資格はありません。
 元都立大教授、東洋大学長の磯村英一氏は、敗戦のとき渋谷区長をしていて、米軍司令部(GHQ)の将校から呼ばれて占領軍の兵士のために女性を集めろと命令され、レクリエーション・センターと名付けられた施設を作らされました。
 市民の中には食べ物も少なく、チョコレート一枚で身体を売るような話も広がっていた時代です。
 磯村氏は慰安婦問題が国際的話題になるにつれ辛くて、自国の女性を米軍兵士に自由にされる環境に追いやった恥を告白せずにはいられない、と懺悔しています。
(「産経新聞」一九九四年九月十七日)


 
米軍に謝罪と賠償を要求

 穏健な良識派で知られる日本芸術院長の三浦朱門氏は、次のように記しています。
 「また軍隊と性という問題としてなら、戦後の米軍が憲兵と日本の警察を動員して、一定街路を封鎖して全ての女性の性病検診を行った事、その際、娼婦でない女性がまきこまれたことも書いて欲しい。レイプもあった。事件のほとんどはヤミからヤミに葬られた・・・」(「産経新聞」一九九六年八月二日)
 パンパンとかオンリーという名で呼ばれた「日本人慰安婦」が、派手な衣装と化粧で米国兵にぶら下がって歩いていた風俗は、つい昨日の光景として、少年時代の私の目に焼き付いています。良いですか、これは米軍による日本人慰安婦なのですよ。米軍によるこの日本人慰安婦の数は、およそ二十万人いました。
 『りべらる』という雑誌には、若い女性が特殊慰安婦施設に連れて行かれて初めての日に処女を破られ、日々最低、十五人からの戦場から北米国兵の相手をさせられ、腰をぬかし、別人のようになった様が手記として残っています。
 「どこの部屋からも、叫び声と笑い声と、女達の嗚咽が聞こえて来ました」
 「二、三ヶ月の間に病気になったり、気がちがったりしました」
 「これは何年にもわたって、日本全土に渡って行われた事の縮図だったのです。」
 これは戦争が終わって九年目の記事です。
 日本をいま告発するアメリカ議会、キリスト教団体などに、貴方達の父や兄が何をしていたかを知り、恥を知れと言いたい。
 
 日本政府は、米国に謝罪と賠償を要求するべきです。
 もしそれが出来ない、政府にそのつもりがないというのであれば、日本も慰安婦問題について、いかなる謝罪も賠償もすべきではありません。国際関係は何よりも、相互性と公平公正を原則とします。
 アメリカは日米戦争において自国の正義を守る為に、日本を残虐非道の国であったとしておきたい。さもないと、原爆や東京大空襲をした歴史上の犯罪を正当化することが出来ないのでありましょう。

  
日本兵士の武士道

 二〇〇七年以後の幾つもの米議会の慰安婦決議は、いままで親米的であった日本人、戦後アメリカの反共政策に協力してきた日本の保守層(たとえば私もその一人ですが)を苦しめ、苛立たせています。
 今後、この問題をアメリカが謙虚になって取り下げなければ、無実の罪を負わされて傷つけられた日本人の感情は内攻化し、鬱屈し、反米的方向へ走り出す可能性があります。
 一番いけないのは、日本をホロコーストと犯したナチスの国・ドイツと同列に並べて裁こうとするあまり、慰安婦問題を針小棒大に描き出すことです。(中略)
 日本の戦争をドイツの戦争と同じように捉え、ホロコーストもしていない日本をドイツと同じように扱うために慰安婦問題を大げさに言い立てるのは、あまりにバカげています。
 韓国はベトナム戦争に参戦し、七千人ー二万人の私生児を残してきています。
 最後に1つのエピソードを申し上げて終わりとします。
 中国雲南省の最前線で米軍に追い詰められた在る日本部隊は、体内にいた朝鮮人慰安婦を、お前達は生きて帰れと米軍側に引き渡し、日本人慰安婦は米兵と共に玉砕した、と言う事件もあります。
 日本の兵士達は武士道を持って戦ったのです。

 

 外国特派員協会での質疑応答は次に回します。