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「性奴隷」NYタイムズへの公開質問状 池田信夫氏。

  NYタイムズの誤解

 今年の一月二日、ニューヨークタイムズ(電子版)は「日本の歴史を否定する新たな試み」という社説を出した。
 新年早々、アメリカとはほとんど関係のない日韓関係についてNYタイムズがコメントするのも奇妙だが、そのトーンは次のように日本の新聞にも見られない強いものだ。
 「日本の新しい首相、安倍晋三は、日韓の緊張を高めて協力を困難にする間違いを犯そうとしているように見える。彼は第二次大戦についての日本の謝罪を修正しようと試みる兆しを見せているのだ。そこには韓国などの女性を性奴隷に使ったことも含まれる。
 一九九三年に日本は、ようやく日本軍が数千人のアジアやヨーロッパの女性を強姦して奴隷にした事を認め、そうした残虐行為を初めて正式に謝罪した。犯罪を否定したり謝罪を薄めたりするどんな試みも、太平洋戦争で日本の圧制下に置かれた韓国や中国やフィリピンの人々を怒らせるだろう。(中略)
 安倍晋三その恥ずべき衝動は、北朝鮮の核兵器についての東アジアの重要な協力を阻害する可能性がある。そうした歴史修正主義による過去の漂白は、長期的な経済低迷の脱却に専念すべき日本にとって邪魔になるだろう」

 国内には、もう慰安婦の強制連行を問題にするメディアはほとんど無い。
 この発端となった朝日新聞でさえ、社説でも一九九三年の(慰安婦問題について謝罪した)河野談話の見直しは「枝を見て幹を見ない態度だ。」という表現で、強制連行が行われたという報道を事実上、撤回している。
 そんななかで、なぜかアメリカでは日本政府に謝罪を求める決議案がニューヨーク州議会に提出されるなど、慰安婦問題が執拗に取り上げられている。そのほとんどは「二十世紀最大の人身売買」などという荒唐無稽なものだが、NYタイムズまで「軍が強姦して性奴隷にした」などと言うのは困ったものだ。
 慰安婦問題については韓国人を説得することは不可能なので、アメリカが重要な役割を担っている。本来は彼らが日韓の橋渡しをしてくれればいいのだが、国務省は「いまさらこの問題を蒸し返して河野談話を見直すと日韓問題がこじれる」という見解だ。
 NYタイムズの社説も、こういう米国政府の方針を反映したものだろう。
 これは政治的には妥当な判断かもしれない。この問題で韓国の誤解を解くことは不可能だと思うが、せめて欧米人には事実を理解して欲しい。だから遠回りではあるが、欧米メディアの誤解している(というより根本的に知らない)事実関係をおさらいしておこう。
 
 「フィクションだった」
 「慰安婦」に関しては、一九六五年の日韓基本条約でも賠償の対象になっていない。「従軍慰安婦」という言葉が戦時中に使われた事実もない。
 ところが、一九八三年に吉田清治という元陸軍兵士が『私の戦争犯罪』という本を出し、済州島で「慰安婦狩り」を行って多数の女性を女史挺身隊として戦場に拉致した、と語った。
 だが、彼の話は場所や次官の記述が曖昧で、慰安婦狩りをどこで誰に行ったのかがはっきりしない。
 そこで済州島の地元紙が調査をしたところ、本の記述に該当する村はなく、日本軍が済州島に来たという事実さえ確認出来なかった。
 さらに歴史学者の泰郁彦氏などが問いただすと、吉田は一九九六年に「フィクションだった」と認めたのである。
 本来なら話はこれで終わりだが、吉田の話が韓国のメディアにも取り上げられたため、一九九〇年に韓国で「挺身隊問題対策協議会」という慰安婦について日本に賠償を求める組織が出来た。
 これに呼応して高木健一氏や福島瑞穂氏などの弁護士が、日本政府に対する訴訟を起こそうとして原告を募集した。それに応募して出て来たのが、あの金学順だ。

 金は「親に売られてキーセンになり、義父に連れられて日本軍の慰安所に行った」と証言し、軍票(軍の通貨)で支払われた給料が終戦で無価値になったので、日本政府に対してその損害賠償を求めたのだ。
 私は当時、NHK大阪放送局で終戦記念番組を製作していたが、そこに金を売り込んできたのが福島氏だった
 われわれは強制連行の実態を取材しようと、二班にわかれて韓国ロケを行った。私の班は男性で、もう一つの班が女性の慰安婦だった。
 現地で賠償請求運動をしている韓国人に案内してもらって、男女合わせて五十人ほどに取材した。
 だが、意外なことに一人も「軍に引っ張られた」とか「強制連行に働かされた」という人はいなかった。
 慰安婦が初めて実名で名乗り出た来た事は話題を呼んだが、それは当時は合法だった公娼(公的に管理された娼婦)の物語に過ぎない。
 NHKは、この話を深追いしなかった。
 
 ところが、朝日新聞は金学順が出て来た時「戦場に連行され、日本軍相手に売春行為を強いられた『朝鮮人従軍慰安婦』」という植村隆記者の「スクープ」を掲載した。
 私が最初に金学順の話を聞いた時は「親に売られた」といい、先の裁判の訴状にもそう書かれていた。それが、朝日新聞の報道の後で「軍に連行された」という話にすり替わった経緯はいまも不明だ。
 植村記者の義母は日本政府に対する慰安婦訴訟の原告団長だったので、彼の記事は訴訟を有利にするための捏造だった疑いもあるが、「女史挺身隊」という吉田の嘘を踏襲しているところから考えると、単純に吉田証言を信じてその「裏が取れた」と思い込んだ可能性もある。
 続いて朝日新聞は、一九九二年一月「慰安所 軍関与示す資料」という記事で、日本軍の出した慰安所の管理についての過程を報じ、その直後に訪韓した宮沢喜一首相は韓国の盧泰愚大統領に謝罪した。
 しかし、この通達は「慰安婦を誘拐するな」と業者に命じたものだ。
 軍が慰安婦を拉致した事実も、軍命などの文書もないが、韓国政府が日本政府に賠償を求めたため、政府間の問題になった。

 河野談話が「元凶」
 日本政府は一九九二年に、「旧日本軍が慰安所の運営などに直接関与していたが、強制連行の裏付けとなる資料は見つからなかった」とする調査結果を発表したが、韓国の批判が収まらなかったため、一九九三年に河野談話を発表した。
 そこでは問題の部分は次のように書かれている。

 「慰安婦の募集については、軍の要請を受けた業者が主としてこれに当たったが、その場合も、甘言、強圧による等、本人達の意志に反して集められた事例が数多くあり、更に、官憲などが直接これに荷担した事もあった事が明らかになった。また、慰安所における生活は、強制的な状況の下での痛ましいものであった」

 ここで「官憲などが直接これに荷担した」という意味不明の言葉を挿入したことが、後々問題を残す原因になった。
 この問題については二〇〇七年に安倍内閣の答弁書が閣議決定され、ここでは「調査結果の発表までに政府が発見した資料の中には、軍や官憲によるいわゆる強制連行を直接示すような記述も見当たらなかったところである」と明記されている。
 つまり、政府としては「強制連行はなかった」というのが公式見解なのだが、この答弁書で「官房長官談話のとおり」と書いたため、「官憲が荷担した」という河野談話を継承する結果になった。
 このとき、NYタイムズ紙のノリミツ・オオニシ支局長が慰安婦問題を取り上げて「元慰安婦」の証言を報じ、安倍首相は欧米で謝罪するはめになった。
 
 吉見義明の「すり替え」 

 朝日新聞の取材に協力したのが、吉見義明氏(中央大学教授)である。彼の『従軍慰安婦』(岩波書房)は英訳されているため、海外ではこれが唯一の参考文献になっていることも誤解の原因である。
 吉見氏がこの問題を調査し始めたのは朝日新聞が強制連行を報じたあとなので、最初から強制連行の証拠をさがすというバイアスが入っていた。
 「軍関与」と朝日が報じた前述の通達も誘拐を禁じる文書なのに、吉見氏がそれを誘拐の命令と誤読したことが混乱の原因になった。
 昨年、橋下徹大阪市ちょが「吉見氏も強制連行がないと認めた」と述べたのに対する吉見氏の抗議声明で、「日本・朝鮮・台湾から女性達を略取・誘拐・人身売買により海外に連れて行くことは、当時においても犯罪でした。誘拐や人身売買も強制連行である、と私は述べています」と書いている。
 つまり、彼は韓国では軍が慰安婦を拉致した実態がないことを認めた上で、民間人による誘拐や人身売買を「強制連行」と呼んでいるのだ。
 つまり吉見氏と朝日新聞は、"国家の責任問題"を"女性の人権問題"にすり替えたのである。
 朝日新聞が火を付けた問題を決定的に大きくしたのが、政府の拙劣な対応だった。河野談話で「官権などが直接これに荷担した事もあった」と書いたのは、河野氏のブリーフィングによれば、インドネシアで起こった軍記違反事件(スマラン事件)のことだ。これは末端の兵士が起こした強姦事件で、責任者はBC級戦犯として処罰された。
 ところが、河野談話ではこの点を明記しなかったため、朝鮮半島でも官権が強制連行したと解釈される結果になった。
 このように誤解を与える表現をとった原因を、石原信雄氏(当時の官房副長官)は産経新聞の取材に答えて次のように明かしている。
 「当時、韓国側は談話に慰安婦募集の強制性を盛り込むように執拗に働きかける一方、『慰安婦の名誉の問題であり、個人補償は要求しない』と非公式に打診してきた。日本側は強制性を認めれば、韓国側も矛を収めるのではないかとの期待感を抱き、強制性を認める事を談話の発表前に韓国側に伝えた」
 強制を示す文書は出て来なかったのに、あたかも強制があったかのような曖昧な表現をとることで、外務者は韓国政府と政治決着しようとしたのだ。
 
 行き違いで「延焼」

 ところが結果的には、これが「日本は強制を認めた」と受け取られ、韓国メディアが騒いで収拾がつかなくなった。その後も、国連人権委員会のクマラスワミ氏がまとめた報告書では、慰安婦を「性奴隷」と規定して日本政府に補償や関係者の処罰を迫ったが、その根拠が河野談話だった。
 政府は財団法人「女性のためのアジア平和国民基金」(アジア女性基金)を設立して、元慰安婦に「償い金」約十三億円を渡し、歴代首相が「おわびの手紙」を送った。このように、政府が「強制はなかったが悪かった」という態度表明を繰り返したため、世界に誤解が定着してしまったのだ。
 海外メディアが関心を持つようになったのはこの時期だから、彼らはそもそも慰安婦が「軍の奴隷狩り」として問題になった経緯を知らない。
 彼らにとっては最初から慰安婦は女性の人権問題なので、「強制連行はなかった」というのは言い訳としか映らない。
 元慰安婦が「私は強制連行された」と弁護士に教えられたとおり答えると、何も証拠が無くても信じてしまう。

 同時進行が「慰安婦問題」を見て来た私の印象では、この問題は色々な行き違いが重なって、思いがけず延焼が広がってしまったという感が強い。
 私がNYタイムズ東京支局のタブチ・ヒロコ記者とこの件についてツイッターで会話したとき、私が「元慰安婦の話には証拠がない」というと、タブチ記者が「彼らが嘘付きだと言うんですか?」と反論したことが印象的だった。彼らにとっては慰安婦は被害者で日本軍は犯人なのだから、気の毒な被害者が嘘をつくはずがないのだ。
 このように、自分の先入観を確証する事実しか見えなくなる心理的な傾向を確証バイアスと呼ぶ。
 海外メディアは最初に「日本軍が大規模な人身売買を行った」という誤解から入ったため、公権力の行使があったのかどうかという問題の所在を取り違え、慰安婦=人身売買=強制連行という図式で報道してきたのだ。

 このように、何を「慰安婦問題」と見るかによって、その答えは違う。当初は、軍が「慰安婦狩り」で誘拐したことが問題だった。
 たとえば第二次大戦末期のナチスには、親衛隊や強制収容所の看守のための国営売春施設があったと言われる。
 これは戦意高揚のために親衛隊指導者のヒムラーが創設したもので、オーストリアのマウトハウゼン・グーゼン強制収容所をはじめ、十二の強制収容所に売春施設があったとされる。
 日本軍がこのような組織的な国営売春を行って女性を連行・監禁したとすれば、たとえ法的な賠償責任が無くても、日本政府は韓国政府に謝罪すべきだ。
 朝日新聞が最初に法事のは、これに近いイメージだったから大事件に発展したのだ。

 アメリカ議会も矛盾
 ところが政府の調査でも、軍が連行したという証拠が全く出て来ない。
 単に文書がないと言うだけではなく、元慰安婦と自称する女性の(二転三転する)身の上話以外に、連行した兵士もそれを目撃した人も出て来ないのだ。
 慰安婦の大部分は日本人だったが、その証言も出て来ない。
 最近では吉見氏も、日本の植民地だった朝鮮や台湾から軍が女性を誘拐して海外に連れて行った事実は確認出来ないことを認めている。
 彼は「中国や東南アジアでは強制連行が会った」という金その証拠はスマラン事件の裁判記録しかない。
 これは軍記違反として処罰されたのだから、むしろ日本軍が強制連行を禁じていた証拠である。
 このように、少なくとも韓国については、日本軍が韓国から女性を連行した証拠はないというのが歴史家の合意であり、問題はこの事実をどう解釈するかである。
 吉見氏のように「民間業者による誘拐や人身売買も強制連行である」と定義すれば、それが一部で行われた事は事実だが、日本軍の責任ではない。
 ところが、NYタイムズは「日本軍がアジアやヨーロッパの女性を強姦して奴隷にした」と書き、日本軍が主語になっている。
 彼らの表現は曖昧だが、日本軍が韓国女性を強制的に「性奴隷」にしたと考えているようだ。
 当初の吉田の話では、韓国女性を「奴隷狩り」したことになっていたのだが、それが嘘だと分かると、朝日新聞や吉見氏が「民間の人身売買も強制連行だ」と拡大解釈してごまかし、NYタイムズなど海外メディアがこれに追従したことが混乱の原因だ。
 アメリカ議会なでの決議も、人身倍橋を非難しながら強制連行を問題にするのも矛盾している。
 日本軍が暴力で拉致したのなら、人身売買なんかする必要は無い。


 先入観の解除が先決
 日本政府が責任の所在を明確にしないまま河野談話で謝罪したのは、取り返しのつかない失敗だった。
 今頃、「狭義の強制と広義の強制」などと言ってもいいわけがましくなるだけで、世界に通じるとは思えない。アメリカ国務省の「日本が弁明しても立場はよくならないという情勢認識は、残念ながら正しい。
 こうした行き詰まりを打開する第一歩として、この問題が嘘と誤解と勘違いで生まれたことを海外メディアに理解してもらう必要がある。
 しかし、彼らは「日本軍は凶悪な性犯罪者だ」という強迫観念に取り憑かれた患者のようなものだから、「あなたの考えは間違っている」と批判しても効果はない。
 必要なのは、彼らのバイアスを自覚させる治療である。慰安婦問題がどのように発生し、何処で誤解が生まれ、どういう行き違いでここまで大問題になったのかという経緯を説明して、彼らに刷り込まれた先入観を解除することが相互理解の第一歩だろう。



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中国韓国では今も性奴隷の事件が

人権侵害から被害者を救済するためのアジア女性基金、韓国がうそをつき続けると大手メディアまで勘違いする。河野談話は、日韓の早期関係改善のためと、金泳三にそそのかされただけ、完全にだまされた。通貨危機救済を仇で返して、竹島要塞化工事をするような人間を信じた河野さんは間抜け。感情論で、真実があいまいのまま談話した。朝鮮人は、壱岐、対馬、九州北部で女性狩りをし、捕えた日本人婦女子およそ200人を、高麗王に奴隷として献上している。性奴隷は朝鮮半島のお家芸。

ななし様、コメント有り難うございます。

河野洋平という非国民が、まだ表舞台から抹殺されず、未だ関口の番組などで偉そうな口を利いている事自体、とても疑問ですし、日本という国の寛容さには呆れるばかりです。
強制連行の有無など調べればすぐ分かる事ですが、事なかれ主義で金で片を付けようとした、こいつや宮沢内閣は、英霊に対する想いなど露ほどもない売国内閣だったわけですね。
河野洋平が日本国及び日本人に対して犯した罪は、とてもこの男一人で償いきれるものではありません。
これら昔の政治家が侵してしまった日本国に対する罪は現政権が毅然とした態度で真実を世界に告げ、汚名をそそがない事には先へは進めないと思います。
強請りたかりで生きる事しか出来ない国ばかりが近隣に集まり、その上アメリカも派手に日本を強請ってたかってくれてますので、安倍さんのご苦労は如何ほどかと思います。是非とも頑張って頂きたいと願うばかりです。
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