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朝ズバッ!違憲状態"一票の格差"訴訟解説。野村修也氏GJ!


 一票の格差訴訟に対する今朝の朝ズバでは、番組の最初の方でコメンテーターとみのもんたが自民党叩きに余念がなく、後で詳しく解説すると言いながら金井氏などは「これに対しては山ほどいいたいことがある。」と息巻いていましたが、実際はこのような感じで終始した次第でした。

 選挙区ごとの一票の価値に格差があることを巡る"一票の格差"訴訟。
 昨日東京高裁は、去年12月の衆院選について違憲の判断を示しました。

 この裁判は投票価値に格差があるのは憲法に違反するなどとして、弁護士ら二つのグループが全国14の高等裁判所や支部に、去年12月の衆院選の無効を求めているものです。
 そもそも有権者が持つ一票は本来なら平等であるべきですが、有権者の数が選挙区によって異なるため、一票の重みに違いが出ています。
 たとえば去年の衆院選の議員一人当たりの有権者数は、最も少ない高知三区で20万4930人なのに対し、最も多い千葉四区では49万7601人。

 一票の格差は2.43倍に開いていました。
 最高裁は一昨年、この格差が2.3倍だった2009年の衆院選について違憲の一歩手前とも言える違憲状態と判断。
 しかし格差は是正されないまま、去年12月の衆院選挙が行われたのです。
 東京高裁「格差は2009年に行われた前回選挙の時に比べて拡大している。」
 東京高裁は昨日判決で格差が是正されないまま拡大していることを指摘。さらに‥
 東京高裁「最高裁判決で違憲状態にあることが明確に示され、投票価値の平等の要請にかなう立法的措置を講じる必要があると、強い継承が鳴らされたにもかかわらず、是正が早急に行われないまま選挙が行われたのは看過できない。」


 判決では、最高裁が指摘した違憲状態を是正する合理的な期間が過ぎたとして、去年の衆院選を違憲と判断しました。
  この判決に原告側は。

 「あなた(衆院議員)が選ばれた選挙そのものが違法です。憲法違反で違法です。違法の選挙に選ばれたあなたたちは法に基づく正統性のない人です。(裁判所は)こう言ったわけですから」
 一方判決では、選挙の無効を求める訴えについては、0増5減の法律が成立し、今後は一票の格差が是正されることなどを理由にしりぞけました。
 今回の判決二等の国会議員は、

 細田幹事長代行「区割りの変更も出来ずに今日に至ったことは、極めて私は恥ずかしい事態であると思っておりますが、先ずは違憲状態を解消して、その最高裁の審理に備えなきゃいけない」
 
 細野幹事長「違憲のまま選挙をやったということについては、これは立法府の不作為と言う事で厳しく指摘されることは受け止めなければならないと思います。」
 
 選挙の無効を求める一連の裁判は全国で16行われ、今月中に判決が出揃います。
 今日は北海道三区の一票の格差について判決が出される予定です。
 この判決に注目しているのが、北海道三区選出の議員。

 高木衆院議員「東京高裁で違憲であると裁判所の判断が下されたわけですから、重く受け止めて、それを早く是正する必要があると思います。」
 今回高木議員の選挙区である北海道三区で訴訟を起こされたことについて。
 高木議員「今日の東京高裁の判決を踏襲するような形になるのではないかと。この問題は一つの選挙区ごとの問題では無く、国全体の選挙制度として一票の格差の問題なんです。」
 高木議員は一票の格差の是正を含む選挙制度の抜本改革には慎重な議論が必要だと言います。


 みのもんた「さあどうなっちゃうのか。ここで中央大学の教授でございます。弁護士でもございます。野村修也さんにおいでいただきました。だけど、高等裁判所でしょ?この判決。偉い判事さん達が違憲と言いながらも無効ではないんですか?」


 野村氏「はい。この判決については幾つかの種類があるわけですけど、合憲ですとかね。」
 
 野村氏「合憲、違憲状態、違憲・"選挙は無効"とせず、違憲・"選挙は無効"4つパターンがあるんですけど、実は2009年の民主党に政権交代したときの衆議院選挙については、最高裁判所は違憲状態っていう判決を出していたんです。所が今回は違憲だというふうにしたという所で、ちょっと一歩重くなってるということは言えるわけです。」

 みの「先生、これ違憲と言いながら無効じゃないの?」


 野村氏「そうなんです。ここはですね。サッカーとかでもですね、たとえばファールをしたときに、すぐにレフェリーが笛を吹いて試合を止めさせるっていうやり方も勿論ありますけども、それっていうのは続行させた方が、むしろ皆の為になるっていう風に考える場合があるからなんですよね。で、これっていうのは結局選挙をもう一回やってもですね、まだ選挙の区割りを変えないでもう一度やるだけですから、結局、同じ人が選ばれるだけでお金がドンドンドンドンかかって、何回も繰り返しになるだけなんです。ですから、むしろ今これ無効にするんではなくて、キチッと区割りを変えることを違憲と言う事によって実施してもらおうと、こういう風に考えてるということなんですよね。」


 みの「なるほど、そうですか。いや、どうも有り難うございましたで終わっちゃっちゃどうしようもないんですが、でもいいんですか、そう言う判断ってあるんですか。」

 野村氏「ええ、これは法律の中にキチッと書いてありましてね。止める事の方が、却って世の中のためにならないときには、それは無効にしないという、そう言う法制度があるので、これちょっと難しい言葉なんですが、事情判決の法理って言われてるものを」


 野村氏「ここに書いてありますが、却って取り消すことが公の福祉に適合しない。皆の為にならないと言う場合には、判決としては棄却して無効にしない、というこういう判断です。言い換えればですね。違憲と言ったのは今仰られたようにですね、自分でちゃんとやれということなんです。で、前の時に違憲状態というふうに言っていたのはですね、まだやってる最中、自分で自浄努力をしてるので、まあ大目に見ましょうという、違憲状態だけれども、まだ違憲とまでは言いませんよ、という状態になっていたんですが、今回はですね、前回の最高裁判所の判決が出てから、何と一年9ヶ月も時間が空いていたんです。で、この間にちゃんと立法が出来た筈なので、それをしなかったんだから、もう違憲なんだと、いうふうに厳しく言ってるという所は一歩先に進んでるってことが言えると思うんですよね。」


 みの「先生ね、一票の格差が著しい不平等状態だと。これは違憲状態だと。相当期間それが継続すると、これは違憲だと。じゃあこれ相当な期間ってどのくらいの期間なんですか?」

 野村氏「ええ、まあ立法にですね、今回の法改正では一年六ヶ月ぐらいあると、何とか最短で法律作る事が出来た筈なんですね。所がもう一年9ヶ月経ってましたから、まあやろうと思えば出来たということです。」

 みの「それをやらなかった国会議員の責任ですね。」


 野村氏「その通りですね。国会議員はですね、0増5減というやつでお茶を濁そうとした部分があるんですね。しかし実は2009年の最高裁判所の判決というのはですね。人口に比例して出来るだけ一対一にしようと、そういう考え方なんですね。ですから極端な場合にはですね、20減21増ぐらいやらなきゃいけないというそう言う考え方なんです。さらには一人別枠制度というのがありましてね、各選挙区に最初から一人ずつ振り分けをしてるんですけども、この制度が実は一票の格差をもたらしていますので、これを止めるべきだっていうふうに最高裁は言っていたんですね。ですからそこをまずちゃんと手当てをしなければいけないと。厳しいですね、今度は立法措置を求めているということが言えると思います。」



 みの「金井さん、なんとかしなくちゃ。」

 金井氏「何とかしなくちゃいけないんですけど、あの、質問させて頂きたいんですけど。これから夏に向けて、本来、全然関係無い三つのものが整って行くと思うんですよね。一つは0増5減の制度が区割りも含めて出来上がる。で、もう一つは、昨日は高裁だったけども、最高裁の判決が出るであろう。で、もう一つ七月の後半に参院選挙があるだろう。それぞれ本来別のものなんだけれども、そう考えたときに0増5減の制度が整備されました。で、最高裁がもうこれでやり直しの違憲でない選挙が出来るようになったという時に、今回と同じ内容なんだけれども無効という判決を出して、参院選と同時に違憲部分に関して選挙を行うべきであると言うような流れになりうるでしょうか?」


 野村氏「いや、私達、法律家の感覚から行けばですね。ちょっと無効という判断は裁判所は出しにくいだろうなと、言うふうに思います。それはやはり選挙は確かに制度的な歪みはありましたが、国民の意思が一旦は示されているという部分がありましたので、それはあの時期の解散の時の国民の信を問うたということの結果をですね、ある程度重く見ると言う事があると言えると思います。」

(法律家の感覚から無効という判断は出しにくいだろうと仰る野村氏の話を聞いていましたら、これから16箇所で行われる『一票の格差訴訟裁判』を起こしている弁護師団も、野村さんと同じ事は分かってる筈なのに、何の為にこんな事をしているんだろう?という素朴な疑問が沸いてきます。訴訟を起こした弁護師団の嬉しそうに歩いてる顔を見ていましても、何だかしてやったり的な裁判の内容にそぐわない表情をしていますよね。)

 金井氏「これから3年何ヶ月も違憲の状態で選ばれた国会議員が続くって言う事が何となく国民としては釈然としないわけですけれども。」

 野村氏「ええ、仰る通りだとは思いますが、一応ですね、法律の建前としては、違憲という判断と選挙を無効にするかどうかっていうのは分けて、これまでも議論してきましたので、私共、法律家だけの話かもしれませんが、この判断にあまり違和感は感じてないと。」



 北川氏「これですね、法律的にはまあそう言う説明で納得なんですけれども、たとえばこれから消費税をですね、国民の皆さんにお願いする、或いはTPPでですね、国論二分にしてお願いする。だけど国会議員は俺達の事情でやらないと言ったら、説得力は全くゼロになると言う大変なね、政治的判断は大きいですよね。」

 野村氏「ただですね、もう一つ重要な点は一票の格差をもし是正しますとね、地方の中では国会議員が出なくなってしまう地方もあるかもしないっていう問題なんですね。ですから、選挙の区割りそのものを、真剣に皆で議論してもらわなければいけないわけで、そこはもっと国民的議論しなければ行けない所なんです。これを裁判所がただちに無効にしてですね、それでやり直せば済むっていう問題では無くて、私達の国の代表者の選び方はどうあるべきなのかという事を考える必要があると思います。」

 

 小松氏「一対一にする方法はあるんでしょうか。」

 野村氏「一人別枠制度と言うのを撤廃致しますと、これはかなり一対一に近くなります。で、そうなりますと、今もちょっと申し上げましたが、国会議員の出ない地域っていうのがあるんですね。そこをやっぱり大事にしなきゃいけませんので、地方の声を中央の政治に届ける仕組みって言うのを、選挙の歪みで実現するんではなくてですね、ちゃんと声が届くような別な仕組みを整える事とセットでやらなければこの改革は実現しないと私は思います。」


 このコーナーはここで終わりますが、番組最初に息巻いていたみのもんたとコメンテーターの方達は、とても明解に小気味良く解説して下さる野村先生に、それ以上反論することも出来ずに、みのもんたに至っては最後の挨拶までする事なく放心状態でCMに行ってしまいました。
 野村修也さんの分かりやすい解説のお陰で、それまでどの番組を見ていても良く分からなかった違憲状態も知る事が出来ましたし、いつも安倍総理を叩いてはストレス発散しているような朝ズバのみのもんたやコメンテーターの人達の気が抜けた顔も面白かったので、思わずの書き起こしでした。


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