AX 救国政権誕生の条件と保守の宿命2 西尾幹二氏 - 徒然日記
 INDEX    RSS    ADMIN

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

救国政権誕生の条件と保守の宿命2 西尾幹二氏

 1では中国の脅威についての西尾氏のお話でしたが、ここから、これらヤクザのような国に囲まれた日本に必要な憲法改正(九条)の話になります。

 敗北心理が憲法改正の最大のハードル

 そこで強化すべきなのは軍事だけではない。統一された国家意志の下、技術の外国流出を防ぎ、公共投資を張り巡らせ、技術立国を目指し、金融を緩和し、インフレターゲットを導入する。あるいは教育現場を活性化させる。法人税を大幅に軽減して産業を充実する。そして防衛力を向上させる。それらに効果的にカネを集中し、国家として強くなる。それらを最大の目的としてあらゆる政策を進めなければならない。

 そのトータルとしての国力を高めるためには、憲法の改正が絶対に必要なのである。なぜそれがこれ程までに困難なのか。
 私は日本人の心の問題だと思っている。
 先年ある席で、「民主主義の反対概念は、専制主義か独裁主義である」と言ったら、「私達は民主主義の反対側にあるのは軍国主義だと教わってきました」と指摘されて驚いた事がある。これはおかしい。敗戦までの日本は軍国主義国家で、アメリカから民主主義を教えられてきたのだという単純な図式を信じ込まされているのである。
 国力を軍事に集中するのが軍国主義である。従って民主主義国家である現代のアメリカもイギリスもフランスも、どんな国でも事あれば軍国主義になるのであり、またなってきた。だからといって勿論民主主義国家でなくなる訳では無い。
 
 繰り返すが、専制主義や独裁主義が民主主義の反対概念なのである。
 歴史上、日本には専制国家、独裁国家であった機関が殆ど無い。第二次大戦中も決してそうはなっていない。にもかかわらず「日本は悪で、アメリカは善」というシンプルな構図を疑いもなく信じ込んでいる、この敗戦以降の日本人の自己迷妄ぶりはいったい何なのか。
 
 病を患った友人から聞いた話である。介護の人達と人種平等の話になった。彼は「かつて人種差別撤廃案を国際会議で提案した国があった。どの国が提案し、どの国が反対したか知っていますか」と聞いてみた。三人いたが、全員が「アメリカが提案した」と答えたという。そこで「違います。第一次世界大戦の講和会議で日本が提案し、米国が反対して潰したのです」と教えると、一人は「その事を書いてある本を貸して下さい」と言い、一人は彼を睨み付けるようにして帰ってしまった。
 先程の軍国主義と民主主義を巡る誤解もそうだが、戦後の日本人が、いかに民族の歴史から断ち切られているかを物語って余りあるエピソードである。思い出す度に悲しくなる。

 民族の歴史の喪失は単なる知識のレベル問題に留まらない。日本人の精神の奥深いところに作用しているのである。我々は、なにか国際社会で軋轢があった時に、日本として自己主張したり、軍事的に何かを仕様とすることに「日本はまた悪い事をするのではないか」と消極的になることを繰り返してきた。そして、常に「相手が正しいのではないか」と反射的に考えてしまう習慣を重ねてきた。これは理屈では説明のつかない心理学的な問題で、民族の誇りや自信の喪失と大東亜戦争以来の敗北心理が日本人の精神の深部を侵していまだ立ち直りの兆候も見せない内心毀損の証拠である。
 日本が国家として何か行動することを罪悪のように思うこの敗北心理、自らをネガティブに捉えてしまう心理的呪縛、すなわちイドラを乗り越えなければ、憲法は改正できない。
 憲法どころか、不法な攻撃や侵略に対する怒りの感情すら長期に維持することは難しい。
 今回の尖閣危機で、あれだけの凄まじい暴力を日系企業が受けてから約二ヶ月しか経ってないのに、ほとんどの日本人はその事を忘れてしまっているようにさえ思える。確かに当初は日本国中が怒ってはいたが、それでも李明博大統領の無礼な振る舞いへの怒りの方が大きかったように思える。韓国には拳を振り上げても中国には卑屈に自ら和解を求める風である。韓国には罵倒語を浴びせかけるのを躊躇しないメディアも、中国には怖がって「冷静なのが大人の対応」だなどと言ってみては、みっともない負け犬心理を早くも見せている。
 なぜ日本人はもっと怒らないのか。これでは憲法の改正も国を守る事すらも覚束ない。

 ここから安倍さんへの西尾さんの思いになります。

 選挙後には再び総理になる可能性が高い安倍氏が、保守の真っ直ぐな人だと言う事は衆目の一致するところである。個人的にも、亡くなった中川昭一元財務大臣とともに教科書問題でも尽力して下さったというありがたい思い出が私にはある。前回の総理在任時は、短い期間に教育基本法の改正、防衛庁の省への昇格、憲法改正国民投票法の制定と、国家の根幹に関わる大仕事を続け様にやり遂げた。

 九月の自民党総裁選での安倍氏が勝利した要因を考えてみても、尖閣を巡ってわが国が危機的に直面している状況が大いに利したことは間違いない。安倍氏の総裁選の勝利は、国家的危機をひっくり返す力を発揮してもらいたいという心ある国民の氏への期待の表れでもあった。私も安倍氏にその思想と情熱があることは疑わない。何より、民主党から政権を奪還しても、衆参のねじれで国会対策に苦労することが分かっていながら衆院の早期解散を迫り続けたことに、日本にもはや猶予はないという安倍氏自身の覚悟と危機感の強さが窺える。

 ただ、なぜ前回の総理在任が短い時間で終わったのかはここで立ち止まって考えて頂きたい。衆議院選挙に敗北したからでも、病気のせいでもなかったと私は思っている。就任当初、安倍氏に対する期待はかつてなく大きく、長期政権にしたいという保守層の強い願望があった。その為に左翼にもウイングを伸ばすべきだという妙に姑息な思想を安倍氏に知恵を付けた人物がブレーンと称する一群の人達の中に居たはずである。安倍氏はそれを受け容れる形で、靖国神社に参拝するともしれないとも言わないというような戦略を打ち出し、村山談話も公の談話も踏襲すると宣言した。驚いた事には祖父である岸信介「戦争犯罪」まで認めてしまった。この一連の左翼への屈服は、本来の支持層を大きく失望させ、安倍総理の致命傷になったと私は判断している。安倍氏に是非ともお願いしたいのは、知識人を信用するな、と言う事である。権力に擦り寄る知識人は大勢いるのだから、ブレーンなどと言うものに取り巻かれないように気をつけて欲しい。下らない知識人を近づけるな。
 
 安倍氏は覚悟を持てるか。

 安倍氏は自民党内で、女性宮家や人権委員会設置法(旧人権擁護法)案問題、靖国神社参拝問題などで孤立しているという話が早くも聞こえて来る。もちろん、自民党内には安倍氏と同じ考え方の議員もいるが、石破茂幹事長ら三役クラスに安倍氏の同調者がおらず、大勢を占めるに至っていないようだ。

 そうであるなら、安倍氏には、自民党内の同士を率いて石原氏や橋下氏と組んで最終的には別の政党を作るというくらいの覚悟を持って保守勢力の結集を図ろうと覚悟せざるを得ないときがくるのではないか。石原氏の言う「第二極」に総力を結集するために、自民党を打ち壊して、愛国のために力を尽くすべきだと考えるときがそう遠からずして氏に訪れるのではないだろうか。
 そこで残る自民党の左半分、反安倍派が民主党や公明党と合流するのもやむを得ない。むしろ望むところである。安倍氏とは明らかに思想が異なる石破氏は、選挙後は自公民の三党協調路線でやっていくと今から語っている。

 ところで私は、野田総理は民主党の現状にほとほと嫌気が差し、小泉純一郎元総理ではないが党の破壊的再生のために敗北必至の解散に打って出たのだと思っている。野田総理が嫌ったのは、党のにも決められない体質かもしれないし、リベラル体質なのかもしれない。そこは分からない。ただ、後者であるなら、野田総理とその支持派も安倍氏らと合流すればよい。

 日本も天皇を戴く限り大統領制は有り得ず、イギリス型階級社会ではないので、二大政党制は似つかわしくない。他党が本来の国情にあう。小選挙区制もそれに相応しいかどうかは大きな疑問である。政治の現状を考えてもそうで、自民党を選んでも民主党を選んでも、同じ事になるのが分かっているから、無党派層が生まれる。無党派層の無駄を無くすためにも、自民、民主以外の政党を国民が選択出来る他党になるべきである。そこで離合集散を何度か行えば、やがて日本の健全な考え方も出て来る。他党と、そして連立政権の繰り返し。回り道のようだが、日本を建て直すためには避けて通れない道だと思う。


 西尾氏が描く理想の保守政党は、私自身聞いていて仕方無いのではと納得するところが多かったですが、石原氏ならび元たちあがれの議員さんは良しとしても、橋下氏と安倍さんの間に思想的な共通点はそれ程無いような気がします。なぜなら橋下氏は人権擁護法案賛成、竹島共同所有、など親韓的な面があり、それらこそ保守層が嫌うところであるからです。
 ただ、今の自民党が以前とは生まれ変わった党だとは到底言い切れず、西尾氏が仰る通り、石破氏は非常に左傾的な思想を持った方である事はネットを見ていれば明白ですし、以前たかじんのそこまで言って委員会に安倍さんがご出演された時に加藤清隆さんが石破氏の左翼的な面を危惧されて、安倍さんに大丈夫ですか?とお聞きになっていた事もありました。(石破氏は防衛省長官であったにも関わらず靖国参拝には一度も行った事が無く、人権擁護法案に対しても曖昧な返答しかしていません。やたら公明党を持ち上げる面も彼が左翼が多い鳥取出身という所もあるのかもしれません。そして何より原発利権に絡んでいる所が、彼の話を聞いている最中にもちらついてしまうんです。)
 ただ、安倍さんに対しての西尾氏の忠告、党内に居る左翼議員、下らない左翼系知識人に対する警鐘は、安倍さんが以前総理だった時代の転落劇を見ていても感じる事であります。

 でも多分安倍さんご自身がその事は一番身を以てお感じになられている筈では‥と思いながらこれからも応援させて頂けたらと願っております。

 
 


関連記事
スポンサーサイト

コメント

非公開コメント

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。