AX NHK日曜討論「新政権発足へ どう動く日本政治」12/23日放送 - 徒然日記
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NHK日曜討論「新政権発足へ どう動く日本政治」12/23日放送

 先日の日曜討論です。
 
 自民党政権になり、安倍さん叩きが始まり(特にTBSの報道は悪意に満ちていますので)初めは穿った目で見始めたのですが、浜矩子氏の安倍総裁率いる自民党に対する言葉は結構きつくてムッと来たりする所もありましたが、よくよく聞いていますと皆さんの発言の中に学ぶべき事、知るべき事があり、大変勉強になった番組でした。

 少し端折ってしまった部分もありますが、書き起こしてみました。
 
 NHK日曜討論「新政権発足へ どう動く日本政治」

 衆院選の結果どう見る。


 増田寛也氏「自民が圧勝したわけですが、比例の得票数を見ますと前回の2009年から見て今回減らしてますよね。もちろん投票率低かったわけですけど、自民が勝ったという感じはあまりしない。民主が自滅。そして第三極が乱立した事によって結果として自民党が勝ったという感じですね。それでもう一つはですね、前回初めて、事実上初めて政権交代が起こったわけですが、この政権交代というのはですね、これから日本では常態化するであろうというというですね、政権交代って言うのはですね、これから日本でしょっちゅう起こり得るだろうと言う事を有権者も覚悟して日本を率いるトップは誰にしたらいいのかという事を選挙の一票によって決めうるんだという事が今回分かったと思うんですね。残念ながら投票率が低かった。これは政治の質の低下とか色々言われますが、有権者も相当心しなければいけないという風に思います。」


 野中尚人氏「私はちょっと変な見方かもしれませんが、今の日本の政治の状況っていうのは代表制デモクラシーの危機っていう風に言った方が良いんじゃないかと思ってます。っていうのはどういう事かと申しますと、国民の間に深刻な不安や不満がある。で、政府に何とかしてもらいたいと思ってる。所が政府与党は解決能力が無い訳なんですね。どうしてかって言いますと、日本の議院内閣制が殆ど完全な機能麻痺状態になっちゃってる。史上最低の投票率っていうのもそうだし、極端な主張をする政党が強くなってくる。ないしは与党が大敗北するんだけれどもって事はこれは全てやや制度疲労のなせる技だという事があると思います。選挙でマニフェストを提示して勝ったらそれを決定して実行すると、それを再び国民が選挙で選び直すと言う事が民主主義代表制デモクラシーの基本的なサイクルですが、これが上手く機能しなくなってるわけですね。だから決定実行が出来るようにしなくてはいけない。これが出来ない限りこうやって大きな振れが毎回生じる可能性があるという風にちょっと危惧をしています。」


 大田弘子氏「必ずしも争点があるようで無かった選挙だと思うんですね。自民党の政権公約も日銀に対する金融政策は明確に出ましたけれども、それ以外の経済政策は明確ではありませんでしたし、かなり古い自民党に戻ってあらゆる組織票に配慮した点も出てきておりますので、それほど自民党の政策が一般の人に指示されたと言う事では無いと思うんですね。反原発、反TPP、反消費税というのが出ましたけれども、いずれもその反対と言うだけで、じゃあどうするんだという対立の対案は具体的に出ませんでしたから、本当の意味での選択にはならなかったと、結果として民主党への失望だけが前面に出た選挙だったという風に思います。」

 島田アナ「前回3年前は民主党がマニフェストを掲げて、結局それが期待通りではなかったという事で厳しい結果になったんですが、この選挙結果どうご覧になります?」

 浜矩子氏「そうですね。端的に言って、この選挙の結果って、私は浦島太郎政権が誕生してしまったのではないかという気が致しますね。時間が5~60年ぐらい遡って昔に戻ってしまったような体質とものの言い方。そして公約を掲げた人々が登場したと言う事で、この間日本経済がどのような発展をして、今どんな状況になってるかという事をほとんど理解する能力の無い政権の誕生であるという気が致します。野党の時代というのを彼らは3年間、経験したわけですけれども、この間に一体何を学んだのか、何を勉強したのか、もうほとんど冬眠していたのではないかという風に思うような言葉つきでものを言う人々が登場したというので、これはなかなか大変な事になったなという風に思っております。」

 島田アナ「今日は教育者と言うよりも、国際政治の専門家としてまずこの日本の選挙どう見ました?」


 国分良成氏「外交安全保障の観点から見ますとね、一貫性と言いますか、政局の安定。そして政治の全体的なバランスと言いますかね。これがないと国益を損なう事が非常に多いという事ですね。ですから過去、総理もだいぶ替わられてきましたけれども、必要な事は日本の顔が見えなくなってしまうという事になってしまいます。やはり世界はこれだけ流動化していますので、そういう意味では政治の安定性と、そして出来ればやはり長期政権を望みたいという風に思います。特に外交、安全保障サイドから見ますとそのような事が言えるという風に思います。」

 島田アナ「藤崎さんは前の駐米大使で、つい先月までワシントンにいらっしゃった。ずっと米国から日本を見て来た中で、今度の選挙。どう映りました?」


 藤崎一郎氏「私はやっぱり国民は変化を望んだんだと思いますけれども、一つだけ危惧致しますのは、最近あまりにも頻繁な変化を望んでですね。選挙が終わって三ヶ月経つと世論調査をして支持率が急降下をするというような、繰り返しこれを何度もやってるんですよね。で、国民もマスコミももうちょっと猶予を与えてですね。せっかく選んだ代表ですから、そういう目で見ていく。また政権も民意をよく反映しながらやっていくと。ポピュリズムではございませんけど、そのバランスでやっていかないと、今国分さんが仰ったように国の重みが国際社会で無くなっちゃうことを私も危惧します。ですからこの結果政治が安定し、経済が活性化し、近隣諸国を含め関係が改善していくという格好にならなければ行けない。アメリカとの関係も申しますと、あそこでも小選挙区制でございますけれど党員が3割居るんですね。民主党も共和党も3割以上居る。従ってそんなに動かない。しかしこちらの方はほとんどいませんから、常に風と共に動くというのが私の心配でございます。」

 新政権発足へどうなる日本経済。

 島田アナ「エネルギー、環境、医療などの成長分野における大胆な規制緩和という事をこの自公連立の検討中の案の中でも謳ってるはいるんですけれども、どうでしょう?」

 浜矩子氏「そうですね、その成長を目指して大胆な規制緩和とかいうような文言の中にも浦島太郎度が非常に表れているという風に思いますね。何はともあれ成長しなければいけない。大きくならなければいけない。そして物価もですね。これ物価さえ上がればいいのか?という物価上昇率2%という数字さえ達成できればいいのかというと、物価だけ上がっちゃってそれこそ厳しい経済状況は変わらないというような事だって大いに考えられるわけですよね?ですから全体としてむしろ今の日本経済というのは、これだけ大きくなって成熟度が高まって、完成度のある意味では高い経済になっている。ですからこれはむしろ成長しなくても上手く経済が回るのはどういう姿かと言うことを考えるべき所で、そもそものピントが全く外れてるという風に思いますね。」

 島田アナ「成長という日本語よりも成熟という日本語の方が向いてると言う事ですか。」

 浜矩子氏「そうです。私はずっと以前から今の日本に必要なのは成長戦略ではなくて、成熟戦略であると。成熟度が高くなった経済を上手く回していく、その中で富の分配が上手くいく、そしてその中で痛んでいる人がいなくなるという所が目指すべき所という感じだと思うんですよね。」

 島田アナ「金融緩和の点についてどう思われます?」

 浜矩子氏「金融緩和については言える事が2つあると思います。1つはここまで延々と金融緩和をやり続けてきて、それが何らデフレ脱却に効果を及ぼしてないわけですから、これを更に大胆にやると言う事が結果をもたらさないことがある意味見えてしまっている。それこそまさにグローバル化した状況の中では国内で金余り状態を作ればその余り金はドンドン外に出て行ってしまう。ザルに金を注ぎ込むような状況であるという事が目に見えているのに、さらに毎日皆圧力をかけると言う事が端的に言ってナンセンスだという風に思います。それともう一つ為替レートの話が出ましたけれども、そこで気になるのが今のような調子でアメリカがQE3をやったから日本もさらに金融緩和。そしてその事によって円安を導くというような事をやってると結局日本と米国の間で通貨安競争、為替戦争に突入していく恐れが出て来るという所もあると思うんですね。この辺も非常に要警戒ポイントであると思います。」

 今後の日中関係は。

 島田アナ[中国は人民解放軍は強気なことを繰り返しやっていますけれども、経済では日本との関係。これを決して軽視はしていないようですよね。」

 浜矩子氏「軽視できる状況ではないんだろうと思いますね。今までの中国というのは、特に経済の面に於いては、言ってみればもの凄く身体の大きい天才子役みたいな存在だったという風に思うんですよね。何をやっても大人顔負けのパフォーマンスで、皆大人は焦るばかりという状態がずっと続いてきた。だけども、成長の限界に今来て。今如何に大人になるかと言うことが大きな課題になってきてると思うんですよね。天才子役というのは往々にして大人になるとろくでもない大根役者になってしまうというケースが圧倒的に多いわけですよね。それを如何に避けるかというのが今結構中国において非常に大きな問題になってると思います。大人的な、大人らしい経済運営というのをこれからやっていかなければいけない。その中で日本との関係も大きなポイントとなっていくでしょうね。如何にして上手に大人になれるかが課題の中国という感じだと思います。」

 島田アナ「この中国との向き合い方と言う事では、アメリカのオバマ政権も非常に苦労していると思うんですが、その時に日本との関係を基本的にどう組み立てようとしてるんでしょうか?」

 藤崎一郎氏「アメリカの中国政策は基本的には振り子みたいなもので、マイナスの方向に振れる要因が常にあり、プラスの方向に振れる要因があり、その間を若干行ったり来たりするんじゃないかと思っております。オバマ政権の発足当所も前向きにスタートしようとしたら中国の対応がこれにそぐわなかったと言う事で、段々段々堅くなったわけですけども、今回又仕切り直しの時期が来ているという事なんで、王岐山がこの前訪米したようにですね、中国側も米国側も、もしかして仕切り直しをしようという時期に来てるかもしれないという事を常に日本は念頭に置いとく必要があるんじゃないかなと思って。ただアメリカは日本との関係は極めて大事だと思いますから、中国との関係は別としても日米関係をきちんとアメリカは守っていこうとするし、この前の尖閣列島についての安保条約五条の発言にも明確ですから、私はそこの所は日本側としても多としていくべきではないかなと思っております。」

 今後の安全保障政策は

 島田アナ「アメリカオバマ政権もですね、基本的に日本と中国の間で緊張感が高まること。これだけは避けたいと、これはやっぱり大きいんじゃないですか?」

 藤崎一郎氏「そう思います。しかし同時に何でも良いというわけではなくて、ルールに従ってきちんと物が進むべきだというふうに考えております。それは私どもも共有しております。因みに今のような近隣諸国と関係で、たとえば島の問題を含めて、他の問題も含めて我々のポジションというのは譲らず、油断せず、そして挑発せずという事でですね、話し合いは色々外交関係を改善するためにするけれども、たとえば尖閣について交渉することはないと。それから油断せずと言うのは海保であり、自衛隊の予算を確保して、きちんと守ると。そして挑発せずというのは、やはり我々が長い間作って来た基盤があるわけですから、それを崩して刺激するようなことはしないと、これまで築き上げてきた基盤はお互い尊重すると言う事が必要なんだろうと、こういう意味でございますね。」

 島田アナ「尖閣諸島の島の上に公務員を常駐させるというのが選挙中は自民党から語られていましたけれども、これも引き続き検討で今は先送りになってますよね。この辺の判断ってのはどうでしょうかね。」

 増田寛也氏「当然近隣諸国との継続的な対話でこういった問題を解決するというのが基本でしょうから、おそらくですね、むしろ穿った見方かもしれませんけども、今回安倍さんはそれまでの姿勢を思い切って軟化させるというか、軟化っていう言葉が良いかどうか分かりませんけども、柔軟な対応をですね、実際に総理になったら取られるんじゃないでしょうかね。それだけの幅を、これまでの発言等で色々選択肢は持っておられるわけですね。ですから前回の時も戦略的互恵関係という事で初めて中国に行かれた。今回おそらくアメリカに真っ先に行かれると思いますけれども、対中、それから対韓ですね、そういった多用な幅の中で7月まではいずれにしても経済一本槍で行くでしょうし、その後も外交について非常に幅の広い中で、むしろ安心したメッセージを向こうに送ることも頭に入れながらやっていかれるんじゃないかと思います。」

 島田アナ「と見ていると言う事ですね。浜さん、その辺の安倍さんの対外姿勢、どうですか?」

 浜矩子氏「どうでしょうね。今増田さんが言われたような格好になればそれはそれでいいと思いますけど、そういう風にするんだったらば『最初からちゃんとそう言えよ』という感じはまあありますよね。だから仮に柔軟姿勢が出てきたとしても、その衣の下にどんな鎧があるのかという事をやっぱり我々としてはどうしてもそれが気にかかると言うことだと思います。そういう手練手管というとちょっと言い方が悪いかもしれませんけど、そのレベルで外交姿勢を考えるという事では無くて、この世界最大の債権大国である、本当に大人の経済になるはずの経済状況を持った日本が、このグローバル時代の中で何を世界に対してどう語りかけていくのか、グローバル時代というのは本当にこの共生の時代として回していかなければいけないけれども、そのメッセージを世界に対して出していく、それが日本のような経済レベルに到達した国の義務だと思いますけど、その辺をどれぐらい分かってもらえるかという所ですね。」

 TPPについて。

 島田アナ「TPP環太平洋パートナーシップ協定のこの問題ですね。これは太田さんは一日も早く自公政権も、民主党の野田さんが言っていたようにTPP参加に前向きという事を打ち出すべきとお考えですか?」

 大田弘子「今交渉進んでまして、おそらく来年合意に向けて、かなり進む、或いは結論が出る可能性ありますので、急ぐ必要があると思うんですね。で、今日中関係の話が出ておりましたけれども、日中関係も多国間の枠組みの中で改善していくことが必要で、経済とが移行は違いますけど、今出来る多国間の枠組みとしてTPPがあるわけですね。で、アメリカの入ったTPPを進めながら、それを梃子にして日中韓FTAを進めていく、更に東アジアの広域経済連携協定を進めていくと、これが非常に重要な鍵だと思います。」

 島田アナ「重層構造的にですね。」

 大田弘子氏「はい。」

 島田アナ「アメリカでは議会の承認ていうのがある程度時間かけないと日本の参加というのもの、交渉参加さえもですね、認めないというような手続きになってるようなんですが、そーすると時間的にどうなのかって言う問題がありますね。」

 藤崎一郎氏「幸いにですね、大統領選挙が今年あったお陰で、本当には交渉はそんなに進まなかったと。今は入るとすれば好機ではないかと私も思います。それは韓国もFTAをEU、アメリカと結ぶ。或いは中国もまだやってないという状況下で考えた場合、私は交渉に入って、そこで日本の国益を守るという態度ってのはあるんじゃないかと。で、聖域なき、本当に全部がゼロであればなにも交渉する必要は無いわけで、それを皆求めて交渉するわけですから、日本は自分の国益を追求すると言う立場で必要に応じ合従連衡(がっしょうれんこ)やりながらやっていくという事が私は充分考えられるんじゃないかなと思います。」

 島田アナ「国分さん、この問題如何ですか?中国も念頭に置きつつ考えると。」

 国分氏「言うまでもなくTPPの問題ていうのは安全保障の問題も若干含んでるわけですね。日米同盟というのはやはり我々の基軸になりますので、その時に必要な事は安全保障上のテーマも考慮して、森本防衛大臣も言ってましたけど、日米の間の新ガイドラインという話がございました。つまり安全保障の強化のために、先程、野中さんが『日米の同盟は良いんだけれども、じゃあ日本として何やるんだ』という事をですね。その意味で日本の積極性というものを示さなければならないという部分がだいぶ増えてきてわけですね。状況が変わり。ですから日米関係の包括的な更に発展という意味でですね、私はTPPというのは進めていくべきだという風に。もう一つは韓国が新しいパクネ政権が出来ましたので、これも新しい現象で日本にとってはある意味では望ましいわけなんですけれども、韓国との間の関係もですね、きちんと。」

 藤崎一郎氏「済みません。私今の国分さんの言葉のあれを捉える訳じゃないですけど、日米関係のためにTPPをやる訳じゃなくて、私は日本のためにやって、それはアメリカにも評価されるかもしれませんけど、基本的には日本の国益に沿うか沿わないかという事で判断すべきだとは思います。」

 島田アナ「日本の国益という点で考えますと浜さんはこの問題ついて如何ですか?」


 浜矩子氏「そうですね、私はそもそもTPPという枠組みそのものに大いなる問題があるという風に思っています。TPPというのはいわゆる自由貿易協定の一形態ですよね。自由貿易協定をアジア太平洋地域において結ぼうという話ですけれども、自由貿易協定という言葉が私はそもそも全く看板に偽りだと思っていまして、これは皆様にもお願いでございますけど、本日以降ですね、自由貿易協定という言葉を耳にされ目にされたときには反射的にこの言葉を別の言葉に言い換える癖を付けて頂きたいと思います。自由貿易協定と来たら何と言い換えるかというと、それはすなわち『地域限定排他貿易協定』という事になると思います。相手を特定する、相手を選ぶ、相手を区別する、そういう格好で特定の地域の中だけで貿易関係を強化していくと、こういう格好でグローバル経済を切り刻んでいくというやり方をする事が誰にとっても国益になるという風には私には考えられないので、これは大いに問題を提起すべきテーマだと思います。」

 島田アナ「大田さん、WTOなんかの包括的な問題と比べると極めて下降気味じゃないかと。この指摘はどうですか?」

 大田弘子氏「勿論WTOで交渉が進めば良いんですけれども、90年以降WTOは暗礁に乗り上げてしまって全く進まないわけですね。それで色んな形のFTAが非常に増えてると。その中でTPPというのは極めて広域の経済連携協定で、いずれ21カ国を対象にしようと目指していますし、更に範囲は限定せずに入ってくる方はどうぞと、しかもある意味WTOよりもレベルの高い自由化を目指していますので、私はTPPをしっかり進めていくことが全体のWTOに変わるものとして優れた形になると思っております。」

 島田アナ「浜さんどうですか?」


 浜矩子氏「これはやっぱりWTOというのがあるんですから、このTPPの延長線上は或いはFTAの広域化の延長線上にWTOが目指すものがあるっていうのは良く言われる言い方ですけれども、これもやっぱり私は基本的にまやかしだと思います。WTOが暗礁に乗り上げているのであれば暗礁からWTOを引き戻すという努力がされて然るべきなのであって、それを別にして地域限定的に相手を選んでいくというのは、そういう事をした事への反省の元に今日のWTO主意というものがある。1930年代の反省の元にそれを作ったわけですから、WTOを動かすという事に全力を上げるというのが私は筋だという風に思います。」

 島田アナ「増田さんはTPPの問題。」

 増田寛也氏「隣に中国のような巨大な国家株式会社のような所があるわけですね。資本市場として。ですから私はやはり大きな多国間でですね、きちんとした貿易ルールを決めて、それでやっていくという事が大事であって、TPPについては出来るだけ日本は早く交渉に参加しないとそのルール作りに参加出来ないですね。大きな一つヨーロッパという塊がある。それから環太平洋という中で20カ国以上が公正なルールを決めて、その中でグローバル化の時代に経済をどういう風に活性化させていくか、そういう意味では非常に意味があると、例外品目をどうするかとか個々の問題はこれからね、その中に参加することによってきちんとした日本の利益を勝ち取っていくべきであって、当然農業分野は非常に打撃を被りますが、それに対しての対策をどうするかは国民的議論が必要だと思います。一刻も早く参加を表明してやっていくべきだと思います。」

 島田アナ「野中さん、先程野中さん日米の関係の要の普天間移設の問題。政治的難問だと仰った。このTPPもですね、国内調整、とりわけ農業分野、自民党の支持基盤の一つですよね。そことの関係で自公政権にとって難問なんじゃないですか?」

 野中尚人氏「いや、これは大変な難問だと思います。ただ難問だからこれを先送りするか、していいかというのは全く別の問題で、難問であるが故にここで指導力を発揮しないとですね、何の為の政権なんでしょうと言う事に数年経つとすぐなると思いますね。だから条件として国益に反しないという事、国益に沿う形って仰ってますが、これ国益っていうものをどういう風に捉えるかというのは、まさに今自公の幹部の方々が決める、それを国会で問う、それで国民にも説明するっていう、こういうプロセスでもうやってくしかないわけですね。それをやらないで見逃すっていうのは良くないんじゃないでしょうかね。これはもうはっきりしてると思います。」

 島田アナ「これから先の日本政治の進むべき道、あり方、これについてご提言を短く伺っていきたいんですけど。」

 国分氏「安定政権。出来るだけ一貫した政策を展開してもらいたいという風に思います。国際政治や経済は非常に流動化しているわけでありますから、その中で主体的にきちんと日本の存在感を示していくという事が必要だという風に思います。私の専門の一つである中国について言えば対話が重要であります。これが前提でありますけれども、しかし暫くの間は厳しい状況が続くだろうという事を覚悟しなければならないと言う風に私は思います。ただその場合にやはり偶発的な事件などが起こりやすい状況がありますから、この辺もきちんと準備をしておくと言う事が私の考え方であります。」

 島田アナ「今のその偶発的な事件の備えという事となりますと、やはり警戒監視能力ですね、海上保安庁、そしてまたその外側の自衛隊。この能力が重要と言う事ですね。」

 国分氏「ええ、まあ先程申し上げた通り、領空侵犯のような事がありました。つまり今私どもの自衛隊の色んな所を回ってみますと、本当に厳しい状況が今続いてるわけですね。現場ではですね。我々はそう言うものが目に見えない訳でありますけれども、出来るだけ緊張を緩和できるような状況が必要ですけれども、しかし何か偶発的なことが起こりやすい状況が沢山今起こってるという事だけは認識しないといけないという風に思うんですね。」

 島田アナ「甘くないという事ですね。・・・そして藤崎さん、どうでしょう。グローバル化の中での日本の政治。どう進むべきか。」

 藤崎一郎氏「私は国っていうのは、やっぱり愛される要素と畏敬される要素と二つが必要で、畏敬される要素を持つためには国の重みが必要。それはさっきのまさに一貫性。皆さんが仰ってる議論に繋がるんだろうと思います。同時に国は一定の構えを持たなければいけない。あんまり何でも融通無碍(ゆうずうむげ)という事では無くて、構えを持ってしっかりした国というイメージをもう一回作っていくという事が私は大事だろうと思いますから、それに向けてオールジャパンでですね、日本全体でもう一回、今どの党がという事じゃなくて各党が協力してそれをやるという事じゃないかなと思います。」

 島田アナ「民間の知恵も必要ですよね。・・・大田さん如何ですか?」

 大田弘子氏「ねじれの中であっても総理がこの政策が必要だと明確に掲げて国民に訴えれば実行力発揮出来ると思うんですね。経済財政諮問会議が復活致しますが、この場は総理がリーダーシップを発揮するには最高の場です。日本国民は賢明ですからオープンな場でしっかり政策を議論して誰がどういう理由で反対してるのか、誰がどういう理由で賛成してるのか問題の構造を明らかにすれば極めてバランスの取れた判断をするんですね。従って経済財政諮問会議を司令塔としてもう一度復活させて実行力を発揮して欲しいと思います。」

 島田アナ「かつて大田大臣として担当してましたものね。」

 大田弘子氏「はい。ただ司令塔は一つでなくてはいけませんので。」

 島田アナ「はい。・・・浜さん。」

 浜矩子氏「新しい酒には新しい革袋が必要だと言いたいと思います。今の時代、この日本が債権大国になっているという事。そしてグローバル時代を迎えていると言う事、全て新しい事ばかりです。この新しい状況を語るに古い言葉を使う。この新しい時代を生き抜こうとするときに古い知恵を適応しようとする。こういうやり方では全く政治は役割を果たしているという風には言えないと思うんですね。新しい時代に相応しい、新しい知恵を発揮すると言う事に今は向かって何処まで発想を切り替えることが出来るか。そこを厳しく飽くなく見守っていきたいという風に思います。」

 野中氏「55年体制というのが長く続いてました。それでその中で国会が何をしてきたかという事を私達はまだ検証してないと思ってます。だから国会のシステムを全体として機能するように建て直さなくてはいけない。これをすぐにやれっていうのは難しいと思います。政権は政権で、検案、政策課題に対処する。それはそれで勿論やっていく、決めて頂いて実行する。他方で長い目で見た時に、せめてたとえば5年10年先にどういう仕組みで動かすのが良いのかってことについてですね、ここは再検討、本当にしなきゃいけない時期に来てると思いますので、これについては超党派でないしは民間の人間も含めて色んな事を検討すること。すぐに開始して欲しいとそういう風に思ってます。」

 島田アナ「将来の憲法改正という論点もそういう中から出て来る可能性ありますよね。」

 野中氏「はい。憲法もありますし、国会法もありますし、様々なものがあります。」

 島田アナ「増田さん、どうでしょう。今日の議論。」

 増田氏「政権交代はこれからも度々起こり得るような、そういう事だと思うんですね。但しその度毎に政策が大きく振れてしまったんでは国が安定しないと。ですから与野党の対立の中に任せて良い問題と、そーじゃなくてたとえば社会保障が典型ですが、じっくりと成熟国家に向けて練り上げるものと分けて、きちんと議論すべきものは与野党協議でとにかくドンドンドンドン決めていくというその知恵がこれから本当に必要だと今回の選挙見ましてそう思いました。」





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